2、音のうごき(音から音への壁を取り払う)
音楽を自分の中に生み出すときに大切な「音から音へうごく」こと
音楽をタネから、その土壌から育てよう、というこのワークブックの2回め(8ページ)は、「音のうごき」というテーマです。音をどんどん動かそう、ということですね。
ドレミを覚えるだけなら、きっとそんな難しいことではないはずなのですが、なぜか途中で混乱する、つまる、つんのめる、という人は、結構いそうです。また、演奏が平板に感じられてつまらない、という演奏家の悩みもよく伺います。この段階で、「音楽の動きをイメージし、自分の中に立ち上げ、アウトプットする」というナイーブな作業をやっておいてみましょう。
youtue解説
音と音の壁
人はみたものをみたように感じるものだと思うんです。
つまり、音楽は流れていくものなんだけれども、楽譜は点があちこちに打ってあって、それらは紙の上で止まっています。だから、止まって感じてしまう。
使う楽譜は6ページと同じ、ミレミ、をまずやってみましょう。
誰でも、いきなり歌い始める、ということはないですよね、まずミをイメージしてから歌い始めますね。
そのときに、その次の音もイメージしておきましょう。
そして歌いだしたら、次へ。
声の扉を閉めて、次の音で別の扉を開ける、というのではなく、回廊はずっと奥まであいている、とイメージしてみると良いかもしれません。
やってみましたか?どうでした?うまくいきましたか?
イメージはついていっていますか?
ミからレに降りてくるのは比較的意識してできますが、レからミへの移行は以外と無意識になりやすいです。
楽譜の黒いまると白いまる
音符の長さはざくっというと、黒いまるは短い、白いまるは長い。です。
これをざくっとつかんでおきたいところです。細かいことはだんだんにやっていくこととして、まずそういう体感をイメージしておくということです。
ここでは、まだ、黒いまるだけを使っています。なので、同じように音を運んでみてください。速さは体感にあわせて、ゆっくりでも、軽快に、でも。自分がわかるように。
音の高低
ミとレの関係は、ミが上でレが下です。
その体感ってありますか?よくわからないという人もありますね。私も演奏してて、実際の音と感じ方はひっくり返ることも再々あります。
これの音の高低については、とっても深い事情があるので、別記事に書きたいと思っていますが、ここでは、とにかくまず、楽譜上の音の高い低い、というイメージを共有しておきましょう。凄くシンプルな動きなので、ミから下がってレに、レからあがってミに戻る。この体感がうまれるようにやってみてください。今は難しくても、徐々になれてくるようです。
恐怖心
音を動かすこと、それを音に出すことを、「怖い」と感じることがよくあります。
要因はいろいろあると思いますが、これもとりあえず、えいやってかんじで動かしてみてください。変な声になってもいいです。音程が外れてもいいです。
そうしないと始まらないってとこがあります。
やってみましょう
私の声掛けはここまでです。
では、6ページに戻ってもう一度やってみてください。
今度は「音のうごき」も意識してみてくださいね。
できたら、次9ページは練習題になります。
付録
*音符とは*
楽器や声で音をだすところのしるし
音符の形の違いは音の持続の長さのちがい