2016.06.08 utena式楽曲解析

ショパン ワルツ イ短調(遺作)

ほぼ暗譜が出来てきた中学生。

今回のレッスンは せっかくショパンを弾くならばチャレンジしてみたい ルバートについて。

テンポ・ルバート(伊: tempo rubato)は、訳せば「盗まれた時間」という意味であり、本来的には音符の音価の一部を奪い、他の音符に付与することを意味していた。したがって全体のテンポは変化しなかった。19世紀以降ではこの概念は退化して、柔軟にテンポを変えるという意味で用いられるようにもなった。[1]      (ウィキペディアからの引用)

ショパンの演奏で使用されるルバートという言葉は一般的には後者ですね。

メロディが拍子を引っ張っていくことで、拍子は荒波の小舟のように揺れます。

でもその揺れ方は、デタラメではなく、人を魅了する何かがありそうです。

音楽を描く、という手法は 目的を明確にして始める必要があります。

この時は、4小節で一括りになるフレーズの繰り返し(オスティナート)を描くことで、ルバートのかかり方を見ていこうというものでした。

そういう時は、だれかの演奏をお借りしてみるのがいいかなと思ってYouTubeの演奏を聞きながら描いてみました。

生徒は小さい時から、手遊び歌の中で、インテンポ・リタルダンド・アッチェレランド・という体験を随分と重ねてきていますから、話が早い。中学生だから、そろそろそれが内面の感情とつながりを持つことも理解できるようになってきています。

さて、ルバートについてですが、ウィキペディアでは更に続けてこんなふうに書いてあります。

テンポ・ルバートの記譜された実例は14世紀に遡る[1]。テュルクの『クラヴィーア教本』(1789)では「最も普通には、先取または遅延によって音符をずらすことをいう」と記述されているが、実際には古典派の時代を通してテンポ・ルバートの概念は衰退し、単にテンポを厳格にしすぎない程度の意味になっていた。[1]
テンポ・ルバートが再び脚光をあびるのはショパンの楽曲においてである。テンポ・ルバートはマズルカ、バラード、スケルツォ、ワルツ、ノクターン、即興曲といった、叙情的な作品の演奏において多く用いられる。普通は、フレーズの最初と最後を遅めに、また、強調したい音を長めに演奏するためにその前後を遅めに演奏し、それ以外の場所を速めに演奏する。この場合、完全にテンポが自由というよりは、基本のテンポを設定しておいて、それを基準に遅め、速めにずらす、という手法を採るのが一般的である。なお、ショパンの場合、このようなテンポの変化は楽譜に書かれていないため、演奏者の解釈に任されている。またショパンは右手のテンポを揺らしても、左手のテンポは常に一定であるべきであると述べている。つまり時間を盗むという旧来の用法に従っていた。

拍子を揺らさないで、メロディを揺らす・・・

しかもそれが音楽的な美しさを引き出せるのでなければ意味がありませんから、かなり高度な方法といえると思います。

中学生には、上のワークで良しとして、さて、これを上の内容に従って演奏するためにワークを取り入れるとしたら?

・・・・・そんなふうに遊びながら、私はあれこれやってみるのが楽しくって・・・