2018.12.03 音楽室便り

東温音楽室のグループレッスン2年生

2018年 12月の記録

グループレッスンの日は、朝からよっしゃ!と気合いが入る、というか、正直なところ、月に二度の日曜日は、普段レッスンのない朝はやくから元気な生徒たちがやってくるので、普段の優雅で怠惰な朝ではやれない。生徒がいるから、元気でいられる私。

今日は8分の6拍子がメインなので、生徒が来る前に2年生が楽しく取り組める曲をさがす。

8分の6拍子、と一括りにしても、実際には楽曲によって、細やかに違う。それは4分音符を基準にした拍子よりもその差が大きいんじゃないかと思う。大体において、8分の6拍子は着地しないで揺れる拍子だとおもう。だから重量感の違いや振り幅なんかがちょっと違うと、流れが変わる気がする。

・・・とマニアックに追求するのはもっと後で、今日の8分の6拍子は、2年生でも乗りやすく穏やかなのがいい。

と思って選んだのは、「さらば ナポリ」。
名曲ソルフェージュでは「イタリア民謡」になっているけれども、作曲はテオドロ・コットラウ。民謡といわれるほど、その民族に愛される曲っていいなあ。テオドロ・コットラウはかの「サンタ・ルチア」を世に出した人であるらしい、ウィキペディアでみたら、「サンタ・ルチア」のほうは民謡。ユーチューブでいろいろきいてみると、民族色がしっかり浮き出ているほうがうんと味のあるいい曲に聞こえるけれども、グルーブはつかみにくい。面白い。

また、8分の6拍子は、舟歌(バルカローレ)のイメージで作られるものも多く、メンデルスゾーンの「無言歌」の中にもいくつかある。それなんかと、この曲ともまた違う。

でも、ここはこだわりすぎないで、ほどよい揺れ感で。受け止めやすい演奏を心がけるべし。

メロディ譜はこちらから。

オンデマンド楽譜生成システム「さらばナポリ」

この曲が作曲された当時はイタリア南部の人々のおおくが アルゼンチンへ移住していったのだそう。
故郷を離れる歌だったのか。ナポリっ子の明るさと暗さ。

生徒とは最初に8分の6拍子を唱えながら、描き、ある程度乗ってきたところで、ピアノ演奏をそれにあわせる感じでのせていった。フレーズがきれるとことはやっぱり崩れる。それが崩れなくなったら、ずっと乗っていられる。
今回はトリオで、描いたので、八の字が3つならんだ。真ん中が私。んー、まだまだ。二人それぞれの感覚の良さがあって、割と正反対。でも、このあと、楽譜でのリズム練習では、互いの息を細やかによんで、なかなかに楽しいソルフェージュとなった。

やっぱり楽しい。グループレッスン。
生徒もやってる途中も鼻歌歌ってます。ドローイングもなんならずっとやってていいよ、という感じ。

(作曲家のテオドロ・コットラウについて、調べてみたのですが、なかなか資料がない。なにか見つけられたらアップします。)